2024/05/29

老健に向いてる人の特徴は5つ!仕事内容や向いてない人の特徴も紹介

介護のキャリア

「老健ってどんな仕事をしているの?」

「特養とは何が違うの?」

「老健で働きたいけど向いてるかな?」

このように考えている人はいるのではないでしょうか。

老健は、医療的ケアやリハビリをおこなって在宅復帰を目指す高齢者のための施設です。本記事では、老健に向いてる人の特徴や仕事内容を紹介します。老健で働いてみたいと考えている人は、参考にしてみてください。

【予備知識】そもそも老健とは?

老健とは、正式名称を「介護老人保健施設」と呼ばれ、利用者の在宅復帰を目的としている介護施設です。医療的ケアやリハビリ、身のまわりの介助などをおこないます。

老健の入所対象者は「要介護1以上」で、介護保険の要介護認定を受けた人が対象であり、日常生活である程度の介助が必要な人たちです。利用期間は3〜6か月が基本とされており、短期的に医療的ケアやリハビリをおこない、自宅復帰を目指します。

ここからは、老健スタッフの仕事内容や老健と特養の違いについて、詳しく解説します。

老健スタッフの仕事内容

老健では、医療的ケアやリハビリ、身のまわりの介助などをおこないます。介護職員が主に関わる身のまわりの介助には以下の種類があります。

  • 食事介助
  • 入浴介助
  • 排泄介助
  • 移乗介助 など

老健は日常生活にリハビリが組み込まれている介護施設です。利用者自身ができる動作はやってもらい、介助しすぎないことが重要です。日々の積み重ねにより、自立した生活や身体機能の向上が見込めます。

厚生労働省の発表によると、令和4年9月時点の老健の平均給与額(月給)は「339,040円」です。特養の「348,040円」の次に老健が高くなっています。

参考:令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果|厚生労働省

老健と特養の違い

老健と特養は同じ介護施設ですが、入所条件や介護の内容は異なります。一覧表にまとめましたので、確認してみましょう。

項目老健特養
入所目的

・3~6か月の入所期間

・在宅復帰を目指す

・終身利用が可能

・在宅復帰を目指していない

対象者・要介護1~5

・要介護3~5(原則)

・特例として要介護1~2が入所できる場合もある

医療体制・医療的ケアやリハビリが充実・医療体制は必要最低限
介護内容・身体介護はおこなうが、できることは自分でしてもらうため見守りや一部介助も多い・寝たきりの人が多く、身体介護の割合は高い

特養は、終身利用を前提とした介護施設で、重度の要介護者が安心して生活できる環境です。老健と比べると、身体介護の割合は高くなるでしょう。

老健に向いてる人の特徴

老健に向いてる人の特徴

老健の働き方に向いてる人の特徴は、以下の5つです。

  • 医療的ケアを習得したい人
  • 介護技術を向上させたい人
  • 多職種と連携して働きたい人
  • 在宅復帰の応援がしたい人
  • 気持ちの切り替えができる人

詳しく解説します。

医療的ケアを習得したい人

介護業務だけでなく、医療的なケアやリハビリ分野の知識と経験を積みたい人には、老健が最適です。老健は在宅復帰を目指してリハビリを積極的におこない、利用者の身体機能の向上を支援します。医療的ケアも重要な役割を果たしており、医師や看護師など多くの専門職が連携して働いています。

理学療法や作業療法の様子を見ると、利用者がどのように機能を回復していくのか理解できるでしょう。医師の診察や看護師の処置の様子を見ると、医療的なケアが学べ介護職としてのスキルアップも可能です。

医療やリハビリなどのさまざまな視点をとり入れ、介護業務に活かしたい方には、老健での勤務が非常に向いていると言えます。

介護技術を向上させたい人

介護技術を向上させたい人は、老健がおすすめです。身体介護をする機会も多く、実践的な介護技術を学べます。認知症の利用者も入所しているため、認知症ケアやコミュニケーションスキルも習得可能です。

具体的には以下の身体介護があります。

  • 食事介助
  • 入浴介助
  • 排泄介助
  • 移乗介助 など

介護技術を総合的に向上させたい人には、良い環境と言えるでしょう。

多職種と連携して働きたい人

多職種と連携して働きたい人には、老健で働くのが良いでしょう。老健では、専門スタッフが利用者の「在宅復帰」という共通の目標に向って、それぞれの役割を果たしながら働いています。多職種が協働して働きたいと考える人にとって理想的な職場環境です。

移乗介助は身体介護のひとつですが、利用者全員に同じ対応をすればいいわけではありません。利用者にとって安全に、かつ介護職員にとって負担が少なくなるような方法をリハビリ職に教えてもらうのも良いでしょう。「利用者に話しかけたら何か様子がいつもと違う」など変化があった場合、看護師に伝えると医師の診察につながるケースもあります。

多職種と協働しながら利用者に最適なケアを提供したい人にとって、老健は良い職場と言えるでしょう。

在宅復帰の応援がしたい人

利用者の在宅復帰の支援や応援がしたい人には、老健をおすすめできます。「住み慣れた自宅で生活がしたい」と希望する利用者は多く、老健は在宅復帰の希望を叶えるための施設です。老健で働くことにより、自宅復帰のサポートができ大きなやりがいを感じられます。

老健ではリハビリや日常の介助を通じて、利用者の身体機能が回復する姿を間近で見られます。目標通り、利用者が在宅復帰を果たして退所する際には、大きな達成感を得られるでしょう。利用者と家族にとっても非常に喜ばしいことです。

利用者の身体機能向上を支援し、在宅復帰の希望を実現するために働きたい人は、老健は最適な環境と言えます。

気持ちの切り替えができる人

気持ちの切り替えがスムーズにできる人は、老健での仕事は適しているでしょう。

老健では利用者の入れ替わりは早く、変化に順応する能力が求められます。認知症の利用者も多く、介護中に暴言を吐かれたり介護拒否をされたりする場合もあります。真に受けすぎず、病気のせいだと理解して気持ちの切り替えが重要です。

筆者が老健で働いていた際、最初に担当した利用者さんが退所するときには、やはり寂しい思いをしました。しかし「退所は悲しいことではない。自宅に帰りたいと言う利用者さんの希望が叶って、うれしいこと。」と考え直したことを思い出します。

気持ちの切り替えが適切にできる人は、老健に向いてると言えるでしょう。

【きついかも?】老健に向いてない人の特徴

老健に向いてない人には、以下の特徴があります。

  • 長い期間をかけて利用者に向き合いたい人
  • コミュニケーションが苦手な人
  • 身体介護が苦手な人

このような項目に当てはまる人は、別の介護施設やサービス事業所を選んだ方が、自分の特徴を活かせるでしょう。

長い期間をかけて利用者に向き合いたい人

老健は、長い期間をかけて同じ利用者に向き合いたい人には向いていません。

老健は利用者の入れ替わりがある介護施設で、原則として3〜6か月で退所を検討します。長期的に同じ利用者を介護することはありません。特養は原則として終身利用であり、利用者を最期までケアできます。看取りも頻繁におこなわれ、長期間にわたって同じ利用者を介護できます。

どのように利用者と関わりたいか考えたうえで、勤務先を選択すると良いでしょう。

コミュニケーションが苦手な人

コミュニケーションが苦手な人は、老健での仕事はストレスを感じやすい環境になるでしょう。

老健では、利用者の入れ替わりが頻繁にあり、新しい利用者との信頼関係をなるべく早く築く必要があります。多職種のスタッフが連携して働くため、多くの職員とのコミュニケーションが求められます。業務をスムーズにおこなうには、チーム内でのコミュニケーションは非常に重要です。

チームでの仕事に抵抗があると、情報の伝達ミスや認識の違いが生じやすくなり、利用者のケアに影響を与える可能性があります。老健は、利用者やほかの職種とのコミュニケーションが図れ、チームでの働き方を重視できる人に向いている介護施設です。

身体介護が苦手な人

身体介護が苦手な場合、老健で働くことは向いていないでしょう。

老健での介護職員の主な業務には、排泄介助や入浴介助、移乗介助などの身体介助が含まれます。利用者の身体機能の回復を支援するために非常に重要な業務です。

仕事をしながら身体介護のスキルを学んでいくことは可能ですが、最初から身体介護に抵抗のある場合、業務に慣れるまでに大きなストレスを感じる場合は多いでしょう。老健での仕事を続けることが難しくなる可能性は大きいです。

身体介助に抵抗がなく積極的に学ぶ意欲のある人にとって、老健での勤務はスキルアップできる環境と言えます。

老健で働くメリット・デメリット

老健で働くことを考えている人は、メリットやデメリットを知ることで、自分自身のスキルや働き方に合っているのか判断できるでしょう。ひとつずつチェックしてみてください。

メリット

老健は医療的ケアやリハビリの多い職場です。看護師が処置をする現場に同行すれば、どのように対処しているのか実際に見られます。利用者がリハビリをしている際には、介助方法なども学べるでしょう。

老健は特養などと違い、要介護度の比較的低い入所者が多いです。要介護度の高い介護施設と比べると、介護職員の身体的負担は少ない場合があり、長く働き続けられるでしょう。

デメリット

老健は、入所目的が在宅への復帰のため、入所生活はリハビリを中心としています。ほかの施設と比べて、レクリエーションやイベントの回数が少ない傾向にあり、イベントへの参加や企画が好きな介護職員にとっては、物足りなさを感じる可能性はあります。

老健の入所期間は、3〜6か月です。短期に退所してしまうため、長い期間での介護はできません。一人の利用者にじっくりと関わって人生の最期まで介護したいと考えている場合は、老健での仕事はデメリットと感じてしまうでしょう。

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老健の向き不向きに関するQ&A

老健の仕事内容や働くメリットとデメリットを紹介してきました。自分自身には向いてるのか、以下の良くある質問に答えていきます。

  • 「老健はやめとけ」と言われる理由は?
  • 老健と特養どちらが働きやすいの?
  • 老健の仕事内容ってどんなのがある?

一つひとつ解説します。

「老健はやめとけ」と言われている理由は?

老健は、3〜6か月短期入所して医療的ケアやリハビリをおこない、身体機能を向上させてから自宅に戻るための介護施設です。利用者の入退所も多く、新しい利用者の情報や身体状況を把握し、医師や看護師などほかの職種と連携していかなければなりません。

業務内容が多く「忙しい」と感じてしまうことや、利用者とじっくりと話す機会が少ない場合もあり、「やめとけ」と言う人がいるのでしょう。

老健と特養どちらが働きやすいの?

「老健と特養どちらが働きやすいのか」それぞれの考え方によって働きやすさは違います。

老健は軽介護度の入所者が多く身体介護の少ない傾向ですが、目を離していいわけではありません。歩行にふらつきがあり、移動には必ず見守りが必要な利用者もいます。ナースコールが鳴ったら、必ずかけつけなければなりません。

特養の場合は要介護度が重い傾向にあり、一人で動けない人が多いです。介助量は多いですがナースコールの鳴ることは老健より少なく、落ち着いて介助できます。

自分自身はどちらの働き方が合っているのか、考えてみましょう。

老健の仕事内容ってどんなのがある?

老健の介護職員は、日々以下の業務をおこなっています。

  • 食事介助や食事の準備
  • 入浴介助
  • 排泄介助
  • 起床や就寝準備
  • 移乗や移動介助
  • レクリエーションの開催
  • 介護記録の作成
  • リネン交換や掃除

勤務時間帯によっても業務内容は異なります。夜勤帯の場合には、食事介助や排泄介助、定期巡回が主な業務となるでしょう。

老健に向いてる人は身体介護ができてコミュニケーション能力がある人

老健は、在宅復帰を目指す利用者に医療的ケアやリハビリ、身体介護を提供する介護施設です。短期間の入所が基本で、介護職員は多職種との連携が求められます。

老健に向いてる人は、身体介護ができてコミュニケーション能力のある人です。長期的に同じ利用者に向き合いたい人や身体介護の苦手な人には向きません。「老健で働きたいけれど自分には向いてないんじゃないか」と不安になっていても大丈夫です。働きながら必要なスキルは身についていきます。

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著者情報 / 監修者情報

長谷部宏依(はせべひろえ)
介護職員として介護老人保健施設に入職。 その後介護福祉士を取得し訪問介護や訪問入浴、デイサービスで働く。 ケアマネジャーは20年の実績があり、100名以上の高齢者を担当。 認認介護や老老介護、介護拒否など困難事例も多く経験。 現在はWebライターとして介護記事を中心に執筆している。