2025/01/29

介護リーダー(介護主任)とは?役割や年収・向いてる人など紹介

介護のキャリア

介護リーダーや介護主任について、より深く知りたいと思っている方もいるのではないでしょうか。

介護リーダー(介護主任)は、介護現場でとても重要な役割を担っています。現場の調整やスタッフへの指導・育成を通じて、利用者へ質の高い介護サービスを提供するために欠かせない存在です。

本記事では、介護リーダーの役割や仕事内容、給与の目安について詳しく解説します。また、介護リーダーを目指す方に向けて、役立つ情報もあわせてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

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介護リーダー(介護主任)とは?

介護リーダーとは、介護施設や介護サービス事業所で働く介護職員をまとめる役割をもつ重要な存在です。施設によって、介護リーダーや介護主任といった呼び方をしますが、役割としては同じです。

介護リーダーは、介護サービスの質を向上させるために、介護職員の指導や調整、研修の企画や開催などさまざまな業務をおこないます。利用者や家族とコミュニケーションを図り、身体状況や現状を知ることも大事な業務のひとつです。

介護リーダーは介護現場で欠かせない存在であり、介護職としてキャリアアップをしたいと考えている人はぜひ挑戦してみましょう。

【経験則】介護リーダーに求められる心得

介護リーダーにとって大切なのは、チーム全体を広い視点で見渡す「俯瞰力」と介護職員一人ひとりの声に耳を傾ける「傾聴力」です。

介護の現場では、思いがけないトラブルや意見のぶつかり合いが起こる場合もあるため、落ち着いて状況を判断し、柔軟に対応する力が求められます。介護リーダー自身が模範となる行動をとれば、チームのやる気を引き出し、信頼を築くきっかけになります。

以前所属していた職場の介護リーダーは、介護職員をひとつにまとめる力があり、質問すれば、いつもていねいに教えてくれる頼れる存在でした。

記事監修者:長谷部宏依
長谷部宏依(はせべひろえ)
利用者の安心とスタッフの働きやすさを両立させるためには、リーダー自身が学び続け、成長する姿勢を忘れないことが重要です。

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介護リーダーの役割と仕事内容

介護リーダーには、ほかの介護職員と異なる役割や仕事内容があります。ここから詳しく解説していきます。

介護リーダーの仕事内容

介護リーダーの仕事は大きくわけて、3つあります。

  • 適切な介護サービスを提供するための介護現場のマネジメント
  • 介護職員の教育と育成
  • 利用者や家族、多職種との連携や調整
記事監修者:長谷部宏依
長谷部宏依(はせべひろえ)
具体的には、以下のような仕事をしています。
  • 勤務調整や管理
  • 労働環境の整備
  • リスク管理
  • 緊急時の対応や連絡
  • 行事の企画や運営
  • 物品の管理
  • 日常業務の指導やアドバイス
  • 研修の企画や実施
  • 介護職員の採用と実習生の受け入れ
  • 利用者や家族との連絡や面談
  • 医師や看護師など多職種との連携
  • 施設の管理者やほかの部署との連絡や調整 など

利用者は一人ひとり病気や障害の程度も違います。自分自身でできる内容にも差があり、介助方法や介助量も異なります。

介護職員それぞれが異なった介護方針になってしまうと、利用者の自立を促せず、事故につながる可能性もあるでしょう。介護リーダーが中心となり、介護方針を決めていくのも役割となります。

統一した介助によって、利用者にとって安全で自立を促す介護ができるのです。

介護リーダーの役割

介護リーダーは、現場での中心的な存在として、職員の働きやすい環境を整え、利用者に質の高いケアを提供する責任を担っています。ただ指示を出すだけでなく、自らも行動し、チームを支える役割が必要です。

介護リーダーの役割の具体例を紹介します。

介護職員に対するマネジメント

介護リーダーは、介護職員をまとめ、現場全体の調和を保つ重要な役割があります。業務を適切に分担し、介護職員一人ひとりのスキルや経験を活かすと、効率的な業務運営ができます。

介護職員のメンタルケアにも注力し、不安やストレスに寄り添いながら、安心して働ける環境の整備も必要です。チーム内のコミュニケーションを活性化させ、協力体制を築くと現場の士気が高まります。

マネジメントを通じて、介護職員のモチベーションと成長を支え、利用者に質の高いケアを提供するための基盤を築いていくのが介護リーダーの役割です。

介護職員の教育

介護職員の成長とスキル向上を支える教育者として欠かせない存在なのが介護リーダーです。新任職員には、業務の基本や利用者との接し方をていねいに教え、早い段階で現場に馴染めるよう支援します。

定期的に研修を企画し、最新の介護技術や知識が学べる場を提供することで、職員全体のスキルアップを目指します。日々の業務から見えてくる成功例や改善点を具体的にフィードバックし、職員が安心して自信を持って働ける環境を作ることも重要な役割です。

教育活動は、職員の成長を促すだけでなく、チーム全体のケアの質を向上させる大きな力となります。

介護リーダーの給料目安(年収・待遇・手当)

介護リーダーの年収は、手当や賞与を含めておおよそ430万円程度です。

厚生労働省のデータによると、介護職員処遇改善支援補助金を取得している介護施設の場合、管理職の平均給与は以下のようになります。

  • 令和3年12月:338,870円
  • 令和4年9月:356,570円

金額には手当や賞与も含まれており、上昇しているのがわかります。介護リーダーの役職手当はおおよそ10,000円〜30,000円で、賞与は介護施設や事業所ごとに条件が異なるため、転職の際には確認が必要です。

役職がつかない介護職員の場合、令和4年9月は308,070円で介護リーダーと5万円近くもの差があります。

記事監修者:長谷部宏依
長谷部宏依(はせべひろえ)
介護リーダーになると業務量や責任は増えますが、責任のあるポジションとしての対価がしっかりと反映されています。

参考:令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果|厚生労働省

 

介護リーダーになるために必要なスキル

介護リーダーになるために必要なスキル

 

介護リーダーになるためには、以下のようなスキルを習得しておく必要があります。

  • 状況判断・決断スキル
  • マネジメントスキル
  • 指導スキル
  • リーダーシップスキル
  • コミュニケーションスキル
記事監修者:長谷部宏依
長谷部宏依(はせべひろえ)
詳しく解説します。

状況判断・決断スキル

介護リーダーには、冷静かつ的確な判断と指示する能力が必要です。介護現場では、マニュアル通りにいかないケースやイレギュラーな事態が頻繁に発生します。

急に介護職員が何人も休んでしまった場合には、人員配置を見直さなければなりません。利用者の心身の状況に合わせて、迅速に支援内容を変更しなければならないことも多いです。介護職員全員が混乱しないように、状況を判断する必要があります。

介護リーダーは介護現場を総括するリーダーとして、冷静で的確な判断と指示のできる能力が求められます。

マネジメントスキル

介護リーダーは介護サービスの質を保ち、職場環境を整えるマネジメントスキルが必要です。適切な介護サービスの提供には、現場の状況を管理する能力と、介護職員が働きやすい環境を整える能力が不可欠です。

介護リーダーは、介護業務の実施状況を把握し、介護サービスの質を保つために必要な指導や教育をおこないます。介護職員の人員配置を適切におこない、職場全体において良好な人間関係を築くことで、職員全体のモチベーションが向上します。

記事監修者:長谷部宏依
長谷部宏依(はせべひろえ)
介護リーダーには、介護サービスと職場環境の両面でのマネジメントスキルが必要です。

指導スキル

介護リーダーには、介護職員の介護技術指導やモチベーションを維持するための指導スキルが重要です。介護職員が適切な介護技術を身につけることで、利用者に必要な介護サービスが提供できます。

介護リーダーは、介護職員に対して基本的な介護技術や仕事に対する姿勢を教えるだけでなく、信頼関係作りも大切な仕事です。信頼関係ができているからこそ、指導を受ける側も素直に話が聞けます。

利用者の身体状況に合わせた介助をした介護職員には、きちんと評価するとモチベーションはアップします。問題があった場合には、理由と改善方法を具体的に伝える姿勢が大切です。

介護リーダーには、レベルの高い介護サービスを提供するために、技術指導とモチベーション管理の両方を兼ね備えた指導スキルが求められます。

リーダーシップスキル

介護リーダーには、介護職員をまとめるリーダーシップスキルが必要です。介護現場を運営していくには、介護職員が「この人と一緒に仕事がしたい」と思われるリーダーシップが不可欠です。

介護リーダーは、主体的に行動して、業務に真剣にとり組む姿を見せましょう。介護職員全体で同じ目標を設定し、一緒に達成を目指すことで結束力が高まります。話しかけられやすい雰囲気を作ることも重要です。日頃から笑顔を心がけましょう。

介護職員を統括しまとめて動かすリーダーシップスキルがあれば、業務は円滑に回っていきます。

コミュニケーションスキル

介護リーダーは、介護施設の関係者や利用者、家族などさまざまな人とのコミュニケーションスキルが必要です。ポイントは「報連相(報告・連絡・相談)」を徹底し、介護職員や利用者の意見に耳を傾けることです。

介護職員からの報告や相談はしっかりと受け止めて、適切にフィードバックをします。利用者や家族からの相談に対しては、気持ちに寄り添い丁寧な対応をおこなうと信頼を得られます。

コミュニケーションスキルを高めるには、まずは相手の話をしっかりと聞くことです。聞いてもらっていると実感できると、信頼が得られやすくなります。業務がスムーズに進み、良好な人間関係を保てるでしょう。

介護リーダー(介護主任)に向いてる人の特徴

介護リーダー(介護主任)に向いてる人の特徴

介護リーダーに向いてる人は、以下のような特徴があります。

  • コミュニケーション能力がある
  • リーダーシップと指導力がある
  • 柔軟性と適応力がある

協調性と誠実さがあり、自分の頭で考えて行動できる人も介護リーダーに向いていると言えます。ここから詳しく解説します。

コミュニケーション能力がある

介護リーダーは、介護職員や利用者との円滑なコミュニケーションが不可欠です。部下の話をしっかりと聞き、理解し、適切なフィードバックをおこなう能力が求められます。コミュニケーションにより信頼関係を築き、チームのモチベーションを高めれば、業務効率の向上にもつながります。

リーダーシップと指導力がある

介護リーダーには、強いリーダーシップとチームをまとめる力が求められます。日々の業務を円滑に進めるため、スタッフの指導や育成に積極的にとり組まなければいけません。

自分自身の経験や知識を活かし、具体的で実践的なアドバイスをおこないながら介護職員の成長を支援します。チーム全体のスキル向上を目指すと、質の高いケアを提供できます。

柔軟性と適応力がある

介護の現場は、利用者の体調やスタッフの状況などで毎日さまざまな問題が起こります。予想外の出来事や困りごとが起きたときにも、慌てずに状況をしっかり見極めて、何を優先するべきかを考えながら行動できる人が向いています。

たとえば、利用者の体調が急に変わったり、スタッフが急にお休みになったりしたときに、周りと相談しながらその場に合った対応をしなければなりません。利用者や家族から急なお願いがあった場合でも、柔軟に受け止めて、気持ち良く対応する姿勢が大切です。対応力があると、介護の現場でみんなに安心感を与えられる存在になれます。

記事監修者:長谷部宏依
長谷部宏依(はせべひろえ)
資質や能力は、日々の業務をこなしていく中で少しずつ身についていくでしょう。

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介護リーダー(介護主任)に向いてない人の特徴

介護リーダーに向いてない人は、以下のような特徴があります。

  • 協調性に欠けている
  • 優しすぎて意見を聞きすぎてしまう
  • 責任感が薄い

独りよがりで仕事をおこなっていると、周囲から信頼が得られずチームはバラバラになってしまいます。詳しく解説していきます。

協調性に欠けている

協調性がないと、介護の現場ではいろいろと問題が出てしまいます。介護はチームワークが大事なので、お互いの意見を尊重し協力が欠かせません。

介護リーダーが自己中心的に動いたり、周りの意見を無視してしまうと、チームのまとまりが崩れたり、雰囲気が悪くなったりする場合もあります。みんなで意見を聞き合いながら支え合う姿勢が、利用者さんへの良いケアにつながります。

優しすぎて意見を聞きすぎてしまう

介護リーダーには、スタッフの要望を聞きながら労働環境をより良くする役割が求められます。ただし、要望をそのまま受け入れるだけでは、環境のバランスが崩れてしまい、スタッフ同士の関係がぎくしゃくする場合もあります。

利用者や家族の意見を大切にするのも重要ですが、感情に流されたり、「自宅ではこうだった」と押し切られると、現場の雰囲気に影響が出る場合も多いです。みんなが気持ち良く働ける環境を作るためには、バランスを考えた対応が大切です。

責任感が薄い

責任感が薄いと、介護リーダーとしての役割を果たせなくなります。介護リーダーは、チームワークや利用者へのサービスの質に責任を持つ立場です。

自分の役割をしっかり果たさず、問題が起きた際に他人に責任を押し付けるような態度は、信頼を失い、チームのモチベーションにも悪影響を及ぼします。リーダーは、率先して課題に向き合い、解決にとり組む姿勢を見せる姿が重要です。チームを支え、良い環境を作ることが求められます。

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介護リーダーに関する質問

介護リーダーに関する質問に3つ答えていきます。

  • 介護リーダーに求められるものは?
  • 介護リーダーになるために資格は必要?
  • 介護リーダー以外の選択肢を知りたい

一つひとつ解説します。

介護リーダーに求められる資質は?

介護リーダーは以下の能力やスキルが求められます。

  • 介護に関する高度な知識や技術
  • 指導力やマネジメント力
  • リーターシップ
  • コミュニケーション能力

すべて揃っていなくても、実務経験を積みながら能力を高めていくことは可能です。

介護リーダーになるために資格は必要?

厚生労働省は、介護リーダーとして介護福祉士を位置づける場合、必要な業務経験年数は5年を目安とすると公表しています。しかし、介護福祉士としての経験年数が長いからと言って、自動的に介護リーダーになれるわけではありません。

  • 高度な技術を有する介護の実践者としての役割
  • 介護技術の指導者としての役割
  • 介護職チーム内のサービスをマネジメントする役割

このような役割が担える人材は介護リーダーに適しているでしょう。

参考:介護人材の機能とキャリアパスの実現に向けて|厚生労働省

介護リーダー以外の選択肢を知りたい

介護職員としての経験年数を積んでいる場合、介護リーダーだけでなくほかの介護施設でも活躍できます。

  • デイサービス
  • グループホーム
  • ショートステイ

デイサービスやショートステイは、日々異なる利用者が通ってくるため臨機応変な対応は必要です。グループホームは、認知症の高齢者が入居しており、一人ひとりに応じた適切なケアが求められます。 詳しくは別の記事で紹介していますので、参考にしてみてください。

介護リーダー(介護主任)は責任のある役職だがやりがいはある

介護リーダーは、介護職員に対する指導や育成、介護現場の調整など重要な役割を担う存在です。求められるスキルは、状況判断や意思決定、リーダーシップなど多岐にわたり、高い責任感も必要とされます。

「自分にはまだリーダーとしてのスキルが足りない」と感じていても、思い切ってチャレンジしてみてはいかがでしょうか。介護リーダーとしての経験は、役割を担う中で磨かれるものです。

現在のあなたのスキルや経験を必要としている施設もきっと存在します。自信を持って一歩踏み出してみてください

記事監修者:長谷部宏依
長谷部宏依(はせべひろえ)
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著者情報 / 監修者情報

長谷部宏依(はせべひろえ)
介護職員として介護老人保健施設に入職。 その後介護福祉士を取得し訪問介護や訪問入浴、デイサービスで働く。 ケアマネジャーは20年の実績があり、100名以上の高齢者を担当。 認認介護や老老介護、介護拒否など困難事例も多く経験。 現在はWebライターとして介護記事を中心に執筆している。