「介護職は新人イビリが多いって本当?」
「新人イビリにあわない方法が知りたい」
介護現場では、経験者であっても新しい職場では「新人」として扱われる場合があります。なかにはそんな立場の弱い新人をターゲットとした、新人イビリが起きている職場もあるようです。
この記事では、新人イビリが発生しやすい原因と介護職がよく受ける新人イビリ、対処法について詳しく解説します。新人イビリの介護現場の特徴についても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事は「コンテンツ制作ポリシー」に沿って執筆しています。
介護職の新人イビリ(いじめ)が発生する7つの理由

介護職で新人イビリが発生しやすいのはなぜでしょうか。介護現場の環境的な特徴も合わせて、以下の7つの理由を紹介します。
- 精神的なストレスが多いから
- 職員間での派閥が存在するから
- 人手不足だから
- 新人だと立場が弱いから
- 職員の年齢層が広いから
- 新人教育の制度が整っていないから
- 仕事を甘く見ていると思われているから

精神的なストレスが多いから
介護職はさまざまな方とコミュニケーションをとる機会が多いです。利用者さんやご家族、医療職やケアマネなど人とのつながりを大切にしている職種だからこそです。
そのため、対人関係において精神的なストレスを抱えやすくなります。ストレスのはけ口として新人職員がターゲットにされる場合があるかもしれません。
職員間での派閥が存在するから
職場によっては職員間での派閥が存在し、知らないうちに対立に巻き込まれてしまう可能性があります。
新人という立場上、職員間の関係がわからない状態で仕事をしていきます。派閥間のちょっとしたトラブルが新人イビリに発展してしまう場合があるため、派閥がある場合はより注意が必要です。
女性が多い職場のため、気の合う人同士で集まりやすくなる傾向があると覚えておきましょう。
人手不足だから
経験者として採用された人の場合は即戦力と思われがちですが、新しい職場ではルールやしきたりなどが違う場合があり、慣れない業務を行う場合も多いです。
慣れていない業務に手間取り「仕事ができない」というレッテルを貼られてしまうと、新人イビリの要因になりかねません。
人手不足の職場は精神的にも体力的にも余裕のない人が増えてしまうので、新人イビリが発生しやすいといえます。
新人だと立場が弱いから
介護現場に限らず、経験者であっても新人として入職したばかりだと、わからないことが多い状態です。新人は立場が弱いため、反論しない人と思われてしまうと攻撃されてしまいます。
理不尽に怒られたり、大変な仕事を押し付けられたりするかもしれません。職場事情を知らないために、いいように扱われてしまう可能性があると覚えておきましょう。
職員の年齢層が広いから
介護職の現場では、さまざまな年齢層の職員が活躍しています。20代から70代まで、さまざまな価値観や背景を抱えている人が集まるため、意見の衝突も起きやすいです。
考え方が大きく異なる場合、ときには自分の価値観を押し付けてしまうかもしれません。職員の幅広い年齢層が原因となって、結果的に新人イビリが起きやすい環境になっている可能性があります。
新人教育の制度が整っていないから
職場で新人教育制度が整っていないと、新人イビリが起きやすくなります。指導者によって教え方が変わってしまうと、同じ基準で新人の評価ができません。
教育に関する基準がない状態だと、指導者の主観で「全然仕事ができない」というレッテルを貼られてしまいます。それが自然と新人イビリにつながるかもしれないため、新人教育制度が整っていない職場は注意が必要です。
仕事を甘く見ていると思われているから
利用者さんの安全を守るため、周りの視線は新人に対して厳しくなりがちです。新人が甘い考えで仕事に取り組んでいると、厳しく言われる可能性があります。
経験者であったとしても、マナーやほかのスタッフへの配慮が足りないと思われると、風当たりが強くなります。新人として勤務するときは、仕事に取り組む姿勢に気をつけておきましょう。
【一覧】介護職員がよく受ける新人イビリ
介護職員がよく受ける新人イビリの内容は、以下のとおりです。
- 無視される
- 理不尽に怒られる
- 悪口や陰口を言われる
- プライベートに干渉される
- 業務の情報共有がされない
- 大変な仕事を押し付けられる
新人イビリでよくあるのは無視です。挨拶が返ってこない、業務について聞いても教えてくれない、自分だけ情報を知らなかったなど、職場に存在しないかのように扱われます。無視が続くと、職場にいづらい雰囲気を感じてしまうかもしれません。
また、本人に聞こえるように悪口を言う、関係のないプライベートにまで干渉してくる場合もあります。職場全体の環境が悪化するだけでなく、利用者にも悪影響を与えている可能性があります。
介護職経験者であっても、職場の情報共有がないと十分な仕事ができません。わざと情報共有をせずに、困らせてくるという新人イビリの仕方もあります。
ほかにも入浴介助や排泄介助などの重労働ばかりを押し付ける、1人だけ業務量を多くするという新人イビリも存在します。客観的に見ると、行き過ぎた指導が行われている場合もありますが、指導か新人イビリか判断しにくいと悩む人もいます。

新人介護職員がとるべきイビリへの対処法
新人イビリにあったときは戸惑いの方が大きくなり、どのように対処すべきかわからない人が多いと思います。実際に新人イビリに遭遇したときの対処法を以下で紹介します。
- 自分の行動を振り返る
- 本人へ意思を伝える
- 中立的な立場でいる
- 証拠を残しておく
- 上司に相談する
- 職場以外の人に相談する
- 異動や転職を検討する

自分の行動を振り返る
新人イビリの原因になる問題が自分にないか一度考えてみましょう。出勤態度や業務への参加、職員間のやり取りなどを振り返ってみてください。
「仕事ができない」という理由で新人イビリが悪化している場合は、態度を改めると徐々に新人イビリが減るかもしれません。
ただし、自分に問題があった場合でも新人イビリは肯定できるものではありません。自分の行動に問題がなかったのか、振り返ってみる程度にしておきましょう。
本人へ意思を伝える
新人イビリをしてくる人に、自分が嫌だと思っていることを伝えましょう。正面から伝えるのは勇気が必要かもしれまんが、相手はあなたのことを「弱い立場」だと思って、新人イビリしています。
弱い立場だと思っている人が強く主張すると、相手も躊躇するはずです。ほかの職員がいる場所で伝えれば人の目を介するため、新人イビリが落ち着くかもしれません。
中立的な立場でいる
新人イビリされないために、派閥問題に巻き込まれないことも大切です。派閥が発生しやすい職場環境では、どこにも属せず中立的な立場でいましょう。
派閥に属すると一時的に精神的な安定が得られるかもしれません。しかし、自分自身が新人イビリをしたり、ターゲットにされてしまったりする可能性も高まります。
中立的な立場でいると、人を傷つけずに、自分の身を守ることが可能です。
証拠を残しておく
新人イビリは悪質ないじめです。パワハラなどと同じように証拠を残しておくことが重要になります。
「日付や時間も含め詳細をメモする」「音声での証拠を残す」「メッセージはスクショする」などの方法で多くの証拠を残しておきましょう。
ほかの人に新人イビリについて相談するときも、証拠を見せると話がスムーズにできます。加害者が新人イビリを認めないときも、証拠があると認めざるを得ません。
上司に相談する
職場に信頼できる上司がいる場合は、新人イビリについて相談してみてください。シフトの調整や配置転換などの配慮をしてくれたり、加害者への指導を行ってくれたりする可能性があります。
上司以外にも相談できる人がいる場合は、可能な限り味方につけておくと良いです。職場内で理解者を増やしていくと、新人イビリが止まる可能性もあります。
職場以外の人に相談する
職場内で解決しないと感じた場合は、職場以外の場所に相談することを検討しましょう。
たとえば、各都道府県に設置されている労働局は、職場と労働者間でのトラブルへの助言や指導などを行っています。ただし、労働局ができることには限りがあると理解しておきましょう。

異動や転職を検討する
新人イビリについてほかの対処方法を実践しても改善しない場合は、異動を申し出ましょう。職場の規模によっては異動が難しい場合もあるため、転職する方法も選択肢の1つです。
新人イビリが続く環境では心身ともに疲労しやすいため、自分の身を守るために職場から離れることも重要です。短期間での離職でも、理由があれば転職時に不利になりません。
新人イビリのない介護の職場の特徴
新人イビリがない職場を見分けたいという人は多いと思います。新人イビリにあわないためにも、参考にしてみてください。
- 利用者さんを大切にしている
- 職員が明るく対応が丁寧
- 新人の教育体制が整っている
- 施設内の備品がきれいで新しい
利用者さんを大切にしている
職員が利用者さんに丁寧なケアを行う環境が整っている施設は、統率が取れていていじめがありません。
利用者さんと向き合う時間的な余裕があり、スムーズなコミュニケーションが行われている環境だという証拠でもあります。
利用者さんから安心感が漂っており、笑顔が多い職場は新人イビリされない可能性が高いです。
職員が明るく対応が丁寧
新人イビリがない職場は、明るくて職場全体の雰囲気が良いです。職員同士の派閥争いがないと、リラックスして過ごせるため、職員の笑顔も多くなります。職場見学に行く場合は、ぜひ職員の表情をチェックしておきましょう。
職員の対応が明るく丁寧に感じられた場合は、新人イビリなどがない職場と言えます。
新人の教育体制が整っている
教育体制が整っている職場は、新人への対応に慣れているため、できないことがあったとしても新人イビリは起きません。職員も介護士として一人前に働くための教育を受けており、一人ひとりの意識が高いと言えます。職員への教育に力を入れている職場では、スキルアップの支援もしてくれるケースも多いです。
施設内の備品がきれいで新しい
施設内の設備を確認することも重要です。車椅子などの備品やテーブルが清潔に保たれることはもちろん、新しい設備を導入し、職員の働きやすさを重視しているかも確認しましょう。
施設内の備品が清潔に保たれていれば、職員の意識が高く、協力して働いている証拠になります。新人イビリは起こりにくい環境と言えます。
新人イビリのない介護施設をお探しの方はホップにご相談ください
介護現場の経験者でも、新しい職場に勤務するときは新人イビリの対象になる可能性があります。いじめのない、風通しが良い職場を探している方は、ぜひ介護派遣のホップにご相談ください。
介護現場での経験豊富なコーディネーターが、さまざまな視点であなたにあった職場をご提案します。新人イビリなどの人間関係に悩んだときも、フォローが可能です。
独自の福利厚生が充実しており、ポイント制度やランクアップ制度で、正社員の賞与や昇給と同等の待遇を受けられます。転職の情報を探している方は、まずは会員登録をしてみてください。
介護職の新人イビリに関するQ&A
介護職で新人イビリにあったときの、よくある質問は以下のとおりです。
- 介護職の転職サイトのおすすめは?
- 介護職のキャリアアップはどうしたらいい?

介護職の転職サイトのおすすめは?
新人イビリにあうと「職場を変えたい」と感じる人が多いと思います。転職を考えたときは、まずは転職サイトに登録して情報収集をはじめましょう。
担当してくれる転職エージェントとの相性もあるため、複数の転職サイトに登録する方法がおすすめです。
おすすめの転職サイトについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしましょう。
介護職のキャリアアップはどうしたらいい?
介護職として長く働きたいと考えている場合は、キャリアアップしやすい環境を選ぶことが重要です。
介護派遣のホップなら、自分の求めている条件で仕事を探せる点や複数施設での経験を積みやすい点が強みです。キャリアという視点からアドバイスをほしい方にもおすすめになります。
具体的な介護職のキャリアアップの方法を知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
新人イビリのない環境で自分らしく働いていこう
介護現場はさまざまな年齢層の職員が働いており、考え方の違いから派閥が存在するケースもあります。そのため、介護経験者であっても立場の弱い新人がいじめられやすい環境になりやすいという特徴があります。
無視される、情報共有をしない、理不尽に怒られるという場合は、新人イビリの可能性が高いです。悩んだときは、上司に相談する・中立的な立場でいるなどの対処法をまずは試してみましょう。
改善しない場合は、転職を視野に入れて行動してみてください。
人間関係の良い職場で働きたいという方は、ぜひ介護派遣のホップにご相談ください。希望をもとにあなたの理想の職場を一緒に探していきます。
著者情報 / 監修者情報
